サラリーマンが使える節税手段を全部まとめた|ふるさと納税・iDeCo・NISA以外も

お金を動かす

サラリーマンはふるさと納税・iDeCo・NISAしか節税できない——そう思っていませんか?実は給与所得者が使える節税手段はもっと多くあります。この記事では、確定申告が必要なものから年末調整だけで完結するものまで、使える手段を網羅的に整理します。

サラリーマンの節税、大前提

給与所得者は原則、会社が年末調整で税額を計算してくれるため、自分で確定申告する機会が少ない。しかし「年末調整では対応できない控除」を使えば、さらに税負担を減らせます。

年末調整で完結する節税手段

1. 生命保険料控除

生命保険・介護保険・個人年金保険の保険料を支払っていれば、年末調整の書類に記載するだけで控除が受けられます。各区分の最大控除額は所得税で4万円(旧制度は5万円)。3区分合計で最大12万円の所得控除。

2. 地震保険料控除

年間保険料が5万円以下なら全額控除。5万円超なら一律2.5万円の控除が受けられます。火災保険とセットで加入している場合は地震保険部分だけが対象です。

3. 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)

初年度は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で完結します。2024年以降の新築は借入残高の0.7%が税額控除(最大13年間)。所得税額そのものから差し引かれるため節税効果が高い手段の一つです。

4. 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)

iDeCoの掛金は全額所得控除になります。年末調整の書類(「小規模企業共済等掛金払込証明書」)を提出するだけでOK。掛金の上限は会社員で月2.3万円(年27.6万円)。

確定申告が必要な節税手段

5. ふるさと納税(ワンストップ特例以外)

6自治体以上に寄付する場合や、医療費控除と併用する場合は確定申告が必要。確定申告をする年は「ワンストップ特例申請書」は無効になるので注意が必要です。

6. 医療費控除

1年間の医療費が10万円を超えた場合(または総所得200万円未満なら5%)、超えた分を申告できます。病院の診療費のほか、歯科矯正・薬局での購入費・通院交通費も対象。領収書はしっかり保管しておきましょう。

また、市販薬を1.2万円以上購入した場合は「セルフメディケーション税制」として最大8.8万円の控除も選択できます(医療費控除との併用不可)。

7. 寄附金控除(ふるさと納税含む)

国や地方公共団体、認定NPOへの寄付は確定申告で控除可能。ふるさと納税もこの一種です。寄付金額 − 2,000円が所得控除の対象になります。

8. 雑損控除

災害・盗難・横領による損失は雑損控除として申告可能。台風被害や空き巣被害にあった場合は確定申告で申告しましょう。

9. 副業の経費計上(雑所得・事業所得)

副業収入がある場合、その収入を得るために使った費用は経費として計上できます。年間所得が20万円以下でも住民税のために市区町村への申告が必要な点に注意。

節税効果の比較早見表

手段控除タイプ申告方法上限の目安
iDeCo所得控除(全額)年末調整年27.6万円
ふるさと納税寄付金控除ワンストップ or 確定申告収入次第
住宅ローン控除税額控除初年のみ確定申告最大21万円/年
生命保険料控除所得控除年末調整最大12万円
医療費控除所得控除確定申告200万円

節税手段を整理するイメージ

まずやるべき2手段

すでにやっていない人が最優先で検討すべきは:

  • ふるさと納税:実質2,000円負担で返礼品がもらえる。年収400万円なら控除上限は約4.2万円。
  • iDeCo:掛金全額が所得控除。30年積み立てると節税効果だけで数十万円単位になることも。

この2つをやった上で、住宅ローンや医療費など状況に応じた手段を追加していくのが効率的です。

参考:もっと深く知りたい人へ

節税の考え方を体系的に学ぶなら、以下の本が実用的です。

副業収入がある場合の税務処理は、専門書で一度整理しておくと申告漏れを防げます。

次に読む3本

ここからは完全に余談になるんだけど、節税手段を一通り学んで使いこなせるようになると、自分の人生に対する「手綱感覚」が強くなる。会社に雇われている以上、給与も評価も外部要因に左右されるのは変えられない。でも、税の部分だけは自分の理解度と行動量で確実に手取りを増やせる領域だ。毎月の給与明細を眺めるときの気持ちが、「取られている」から「設計している」に変わると、働く意味合いまで少し変わってくる。お金の勉強が生活に自信をもたらすのは、金額以上に、この主導権感覚が戻ってくるからだと思う。

世間では「節税は難しそう」「自分には関係ない」という諦めムードが強く、それが結局、情報弱者がより多くの税金を払う構造を支えている。解決策として、学校教育で確定申告の実習を取り入れるくらいの本気度があっていい。税金と社会保険は、生きている限り誰もが関わる科目なのに、大人になるまで誰も体系的に教えてくれない。制度が変わるのを待つ間、身近な1人に「今年iDeCo始めた?」「ふるさと納税やってみた?」と声をかけるだけでも、社会の金融リテラシーは確実に底上げされる。

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