年末調整で損しないための控除チェックリスト|見落としやすい項目まとめ

お金を動かす

年末調整の書類を会社から渡されるたびに、「とりあえず昨年と同じでいいか」と流してしまう人は多い。だがその「とりあえず」で、毎年数万円を取り損ねているケースがある。

この記事では、サラリーマンが年末調整で見落としやすい控除項目を一覧にまとめた。難しい計算は不要で、「自分に当てはまるか」だけ確認すればいい。

年末調整でできること・できないこと

年末調整は、給与所得者が確定申告をせずに所得税を精算できる仕組みだ。ただし、申告できる控除の種類は限られている。

年末調整で申告できる主な控除は以下のとおり。

  • 基礎控除(48万円)
  • 配偶者控除・配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除(iDeCoはここ)
  • 住宅借入金等特別控除(2年目以降)
  • ひとり親控除・寡婦控除
  • 障害者控除

一方、医療費控除・雑損控除・寄附金控除(ふるさと納税のワンストップ特例を除く)は確定申告が必要だ。

見落としやすい控除チェックリスト

□ iDeCoを掛けている → 小規模企業共済等掛金控除

iDeCoの掛金は全額所得控除になる。年間掛金が24万円なら、課税所得に応じて3〜6万円程度が戻ってくる計算だ。証明書(小規模企業共済等掛金払込証明書)は10〜11月頃に郵送されるので、なくさずに保管しておく。

iDeCoの節税効果については「iDeCoを始める前に知っておくべきこと」で詳しく解説している。

□ 今年から扶養家族が増えた → 扶養控除

子どもが生まれた、親を扶養に入れた、などの変化があった年は必ず申告する。16歳以上の子どもは38万円、19〜22歳は63万円の特定扶養控除が使える。

□ 配偶者の収入が変わった → 配偶者控除・配偶者特別控除

配偶者の年収が201.6万円未満であれば、配偶者特別控除が使える可能性がある。103万円の壁だけ気にしている人が多いが、それ以上でも控除が受けられるケースがある。

□ 生命保険・医療保険に入っている → 生命保険料控除

一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3種類それぞれに控除枠(最大4万円ずつ、合計最大12万円)がある。保険会社から送られてくる「控除証明書」を必ず添付する。

□ 地震保険に入っている → 地震保険料控除

最大5万円の控除。持ち家だけでなく賃貸でも家財保険に地震保険特約をつけていれば対象になる。証明書が届いているか確認する。

□ 住宅ローンを組んでいる(2年目以降) → 住宅借入金等特別控除

1年目は確定申告が必要だが、2年目以降は年末調整で処理できる。「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を忘れずに提出する。

□ ひとり親になった → ひとり親控除

婚姻歴の有無に関わらず、生計を一にする子どもがいる単身者に適用される。35万円の控除で、税率20%なら約7万円の節税効果がある。

□ 国民年金を自分で払った期間がある → 社会保険料控除

就職前や転職の空白期間に自分で払った国民年金・国民健康保険は、社会保険料控除として申告できる。領収書または控除証明書が必要。

申告漏れに気づいたら:5年以内なら取り戻せる

過去の年末調整で申告を漏らしていても、5年以内なら確定申告で還付を受けられる。金額が大きい場合は遡って申告する価値がある。

年末調整の控除と確定申告の使い分け

年末調整で申告できる控除を全部使い切ったうえで、さらに節税できる手段がある。ふるさと納税(6自治体以上は確定申告が必要)、医療費控除(年間10万円超)、副業収入の経費計上などだ。

サラリーマンが使える節税の全体像は「サラリーマンが使える節税手段を全部まとめた」にまとめている。あわせて読んでほしい。

年末調整 控除チェックリスト

各控除の詳細な要件は、国税庁:年末調整の対象となる給与でも確認できる。

まとめ:書類を出すだけで済む控除から手をつける

年末調整の控除で重要なのは、難しい計算より「書類を揃えて出す」という行動だ。iDeCo証明書、保険料証明書、地震保険証明書——これらが手元にあれば、あとは欄を埋めるだけ。

今年の年末調整で申告できる控除を一通りチェックして、取り損ねがないか確認してほしい。

なお、iDeCoの具体的な節税額の計算は「iDeCoとNISAは何が違うか」でも触れているので参考にしてほしい。

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